変更報道は相変わらず?

■2007/05/26 (土)
光市の事件。あまりに荒唐無稽な弁護人の論弁にあきれ果ててしまう。死刑廃止の材料に事件を利用しているにしても、お笑いにもならない情けない弁論だ。あの人たちは恥ずかしくないのだろうか?
あのような冷静に第三者が常識的にみても、ほとんどの人が「狂っている」と思ってしまう弁論をする弁護士たちをなんとかできないものだろうか?大部分の弁護士は良心的であると信じているが(信じたいが)、他の弁護士たちも彼らをあのままにしておいてよいと思っているのだろうか。
夫はどこの世界も同じだ。変な医者がいるのと同じように、どんな職種でも一定の割合で変な人がいるのだと達観していた。でも私はあの弁護士の言い分を聞くたびに、怒りで体が震えてしまう。許せない。



■2007/05/27 (日)
雑用が多くてなかなか更新できないが、相変わらず日々頭にくることが多い。今日、早朝のスーパー激安セールから帰ってきてテレビをつけたら、徳光さんのワイドショーで大淀病院事件を報道していた。途中からみたが、完全に医療側のミス、心無い医師という結論に達していた。ゲストの芸能人たちからは、医師は職業になってしまって、(ちょっと言葉は違うが)昔の赤ひげ精神を忘れてしまったと断じていた。
え〜〜〜〜〜!医師の心が残っているからこそ、耐えているんじゃないか?しかも患者が亡くなった=医師のミスのまま。子供が助かったことだけでも容易なことではなかったと思うが、そのことについてよくやったという言葉は全く聴かれない。・・・あれからいろいろな資料から、やむを得ない病態であったことは、大方の医師の一致した意見だった。そしておそらくメディアは責任をすべて医師の側に向けたが、細かく調べ、医療の知識を加えると、報道が間違いであったことが明らかになってきたと、私は思っていたのに、いまだに同じ論調で話をしている姿を見て吐き気がしそうになった。
私たち医師は程度の差はあれ、病気の方をよくしたいという思いは誰もがもっているはずだ。でも過酷な勤務で余裕がなくなったり、過大な欲求をする患者さんに絶えられなくなったりしていることは事実だ。それに理不尽な訴訟やメディア報道があり、さらに国の医療費削減のターゲットとなり、収益追求をせねばならぬというジレンマに日々追いまくられているのに。
せっかくの休日のスタートに意欲が萎えてしまいそうだ。

追記
ワイドショーではあの光市の事件を担当した弁護士の報道もされていた。そして、そして・・・驚くべきことに、司会者は、この弁護士も奈良の医師も、心を失ったのでしょうかと結論付けていた。
え〜〜〜〜〜〜!あの弁護士と同等にするのか?ますますやり切れない。せめて一般の人が、この理解不十分の司会者と同じ考えをしないように願いたい。