やはり。

朝日新聞〜全国の医学部大学病院長の総会で、新研修医制度の見直しを求めたそうだ。(8割が賛成)そもそも初めから、都会の病院には都合がよいだろうが、地方の大学病院には極めて将来が危ぶまれる制度であった。私の周りでも評判が悪く、改悪ということで意見は一致していた。こうなることがわからないなんて、厚生労働省の役人は馬鹿じゃないのかとあきれてしまう。(制度以外でも馬鹿げた医療規制をしているが)研修医自身にとっても、貴重な2年間だ。


これまでの制度が正しかったとは思わないが、病院の体制や大学での教官のありかたの改善もなしに、改革のレベルがいきなり研修医に飛んでしまったのは明らかな政策ミス。


ゆとり教育も振り返れば失敗だった。今の研修医制度も同じツテを踏みそうな気がする。もし、制度変更となったら、今の制度で頑張っている研修医は本当にかわいそうだ。



朝日新聞より。↓】

全国80の国公私立大と付属病院からなる「全国医学部長病院長会議」は20日、医師の臨床研修制度について、廃止を求めることも視野に、抜本的見直しを求める国への提言をまとめた。医学教育を担ってきた大学が見直しを求めたことは、今後の制度のあり方に影響を与えそうだ。

 研修は昨年度から必修化され、研修内容や給与、立地などをもとに、研修先を選べるシステムが整った。その結果、大学病院を研修先に選ぶ医師は7割から5割に減少。定員を満たすことができた大学は数校にとどまっている。

 背景には、大学病院ではより専門的な患者の治療に追われて、研修で総合的な診療能力が身につけにくい、などの考えがある。特に地方の大学では、卒業した若手医師が研修先に大都市の大学病院や民間病院などを選ぶ傾向が強く、2年間の研修期間が終わっても、医師が戻ってこないという悲観的な見方が強い。

 今回の会議では、出席者の8割が「できるなら現行制度を廃止して欲しい」との意見だったという。提言には研修制度そのものの見直しのほか、医学部在学中の臨床実習の範囲拡大なども盛り込む。近く厚生労働省文部科学省に提出する。

 会議は今後、地域ごとに医師数を割り当てる方式や、医学部時代に研修内容を先取りして研修期間を短縮する方式などの見直し案も検討する。

 同会議で地域医療問題を担当する小川彰・岩手医大医学部長は「大学病院が専門教育重視だったのは反省すべきだが、医師を地域の病院に派遣してきた大学病院の弱体化は、地域医療の崩壊を招き、日本の医療のレベル低下につながる」と話している。