ゆとり教育のつけ。

■2006/11/03 (金) 高校の履修不足問題は、おおざっぱに見れば年金未納と同じような構図を呈してきた。はたして指導要領が適正かどうかは別にして、決められたことは守り、虚偽の記載はするべきではないだろう。
こうなったことには様々な原因はあるだろうが、やはりゆとり教育の導入が大失敗だったと強く思う。これまでも何度も書いたが、今一度強く言いたい。子供が中学校に入ったときに、塾の今後の心構えの講演で、「ゆとり教育が導入されて、中学で学ぶ量が三分の一減らされた。しかし、大学の試験は全くゆとりを考慮せず、従来の考えで試験をしている。したがってこの穴を高校で埋めなくてはいけないので、高校は今まで以上に大変になる。」と釘を刺された。履修問題は高校の責任というより、決まった時間にゆとり以前の教育を行わなければいけない状況をもたらした、文部省の責任が大きいと思う。当時ゆとりのを推し進めた役人の名前は今でもはっきり覚えている。テレビで親との公開討論に何度も登場し、自信たっぷりに持論を展開していた○○さんだ。絶対に将来破綻するだろうから、その名前を覚えておこうと番組を見ながら思ったものだ。しもじもの私ですら不安を感じたのに、お偉い方々はどう思っていたのだろう?責任者の動向は時折の人事異動でチェックしていたが、ひっそりと一線から身をひいたようだ。一言もなく!

そして、今恐れているのは、ゆとり教育導入時に感じたのと同じ、いやそれ以上の危機感を抱いた、新研修医制度の今後だ。もうすでに(特に地方で)破綻をきたしつつあるが。一般国民全体の倫理観が崩れ、日本人の美徳が薄れてきているので、崩壊のシナリオは凄まじいものになりそうで・・・本当に怖い。破綻から再構築までにどれほどの時間がかかるだろうと考えると、気が遠くなりそうだ。こんな予感は大はずれであればいいのだが。