火星に何が?

昨日医局会があった。議題は機能評価へ向けての発進だった。

機能評価とは・・・(私もよくわかっていないのですが)
数年前から第三者機関による病院の評価が必要ではないかと言われ始めた。
確かに客観的にいい点、悪い点をみてもらい、
それが業務改善→患者さんのプラスになるならば、
望ましい医療に近づくことができというのはもっともなことである。

問題は誰が評価するか・・ということ。
評価など千差万別である。誰かにとってはすこぶるいい病院でも
二度と行きたくないと感じる人もいるだろう。

そこで、日本医療機能評価機構という財団法人ができた。
http://jcqhc.or.jp/html/index.htm 
財団法人というとすぐに役人の天下りか??とうさんくさく
思いたくなるが、この団体は
厚生労働省日本医師会日本病院会・全国自治体病院協議会
全日本病院協会日本医療法人協会日本精神科病院協会
日本歯科医師会日本看護協会日本薬剤師会・日本病院薬剤師会
健康保険組合連合会国民健康保険中央会
以上から出資されているそうだ。

現在まで全国でこの団体の評価で認定された施設数は
1200近くになっている。
いまのところ、この評価があってもメリットはなく、
むしろ評価を得るための改善や人員増員、
認定費(200−300万らしい)など経営的には赤字を増やす方向にある。

私の勤務先の院長もこれまでこの評価がどう生かされるのか不透明であり
現在も増築したばかりで資金も乏しいこともあって
これまで「いずれはとるが、今は様子見」としていたが、
さすがにこの規模でとっていない施設の方が少なくなってきたので
本腰を入れて認定取得活動を開始するらしい。

夫の勤務先は3−4年前の比較的早い時期に取得した。
当時、夜中まで準備に明け暮れていたことを思うと
認定をうけるのがかなり困難であると予想される。
夫の病院は公的機関なので、デメリットはあまり考えずに
すぐに参加できたのだろうと思うが、
実際に認定を受けるにあたって、多くの改善がなされたことは
いい機会だったと言っていた。
認定も年々複雑・高度になってきているらしく、
これからは第5バージョンになるというが、その実態はまだ不明。
しかも認定を取るに当たって、指導団体があると聞いた。
この認定機構の外の指導団体にもなにがしかの依頼代金を払い、
認定時には認定機構に経費を払う。
認定がすんなりいけば1回ですむが、必要な改善点を指摘されれば
また出直し。→認定費用を払って再チャレンジとなる。
奇妙なのは、一度認定されたあとの更新がそのうち1年ごとに
なるのではないか、と噂されていること、
団体への経費がどこに、どう使われているのかが不明瞭なこと・・・。

各医師会も認定医・専門医制度を採用してきているが
いまだにこのメリットを実感できない。
認定されるまでに試験もあるし(ここで受験料が必要)、
受かれば認定料が必要、そしてこれを維持するために
更新料も必要になってくる。うちではこの費用のために、
毎回「ばからしい、もうやめようか」と悩みながら
何十枚もの福沢さんを拠出している。

病院機能評価の認定もこのような役に立たないと感じてしまうものに
ならないかと心配である。
(将来的には保険点数に影響させると裏では脅されているが)

認定に関わる抽象的な何百枚もの紙を渡されたが
自分が今何をすべきかがさっぱりわからず困惑状態となっている。
認定指導もいくつか団体があるらしく、それぞれの提示額を
検討してなるべく早く活動を始めるそうだ。
永久就職ではないものにとっては、煩わしいことが増えるだけで
熱意をこめれるかどうか不安。
いずれにしても認定までの道のりは長いようである。
(まだ理解不十分なので認識に間違いがあれば
ご指摘下さったら嬉しいです)

ブラックジャックによろしくの第八巻が出版された。
同僚にいつものように借りて早速読んだ。

主人公の斉藤研修医は今回はトラブルメーカーになっていない!
いつもいらいらさせられながらも、トラブルを楽しんでいたので
ちょっと拍子抜け。斉藤医師も成長してきているということだろうか。
(ERでのカーター医師のように・・)
ホスピス設立で締めくくられていたが、医療情勢の厳しい
今は新規にホスピスを始める機関は稀なのではないだろうか。
締め付けが厳しくなり病院存続の危機、保険の危機なので
残念ながら余裕のない現実。
漫画の取材はバブル頃だったのかしら?



■2004/03/02 (火)
NASAで明日(アメリカ2日午後二時、日本時間3日午前4時)に
火星探査機からの重大発表があるそうだ。
もしかして生物がいた??
画像、うまく入るかな?↓


追記
火星の大発見は過去に火星に水が存在していた証拠があったと
いうことだった。何故、現在水がなくなってしまったのか、
地球の将来にもつながる大事な研究テーマだ。

この広い宇宙に生物は地球にしかないというのは
ヒトのおごりだと思うが、どこかに存在している生命体が
私たちの想像の範疇をこえるものであるかもしれないので
案外気づかぬうちにもうすでに近づいているのかも・・。