F1マレーシアGP、困惑する僻地医療

2戦目のF1GPが行われた。
灼熱のマレーシアで。
結果は・・どこまで続く、シューマーハの天下!
期待のライコネンも佐藤選手も沈んでしまったが、
バトンは初表彰台だった。
バトンは若手の優良株。シューの連勝を阻止して!
次はバーレーン。(サッカーですっかり身近になった国)

NHKで僻地で医者が消える〜という特集をしていた。
春からの研修医制度の開始のため、
各大学医局が派遣人員を引き上げているのだ。
(ちょっと説明すると、2年間の研修期間は固定した医局での仕事が
できないために、これまで研修医がこなしてきた雑用云々を
する人がいなくなるのだ。やむを得ず外に出している医者を戻している。
この2年間はこの状態は改善しない。実は
個人的にはその後も危惧しているけど。)
テレビでは東北で年間2万人出産がある都市の産婦人科医が消える→
遠方の病院いかからねばならない→でも遠方の病院も手一杯。という
切実な状態を報道していた。
私の県でも中心部から離れた病院から医局の派遣を打ち切り始めている。
打ち切った先の補充がどうなっているのか・・・。
制度を決めるのは都市部の役人で僻地を知らない人たちであるのが
問題だと思う。けれども研修医制度の改善は必要だし、
僻地医療を充実させる金銭的な問題もあるし・・・複雑だ。
幸い(?)私は都市部勤務なので生活に変化はないけど。

恒例の愚痴。
連休のはずが毎日病院で仕事をしている。
急性膵炎の患者がいるのである。
当初、クレアチニンは4.5、カルシウム4.5、CRP38.8、BE−3・・・
もちろん肝機能、アミラーゼは高値。これだけでも
重症と分かってもらえると思う、少なくとも医療従事者には。

重症膵炎は特定疾患にもなるくらいの恐い疾患である。
私の患者は、ステージ3=致死率48%であるというのに、
重篤感が希薄なのが不思議。
患者も家族も重症です!というのに切迫感がない。
(2日前には勝手に退院してしまったのだ。死ぬよ!と電話で説得して
24時間後に戻ってきた。流石に死にたくはなかったようだ。
・・・この状態で帰れるのは逆に凄いと思うが。)

というわけで、アルコール常習の48歳の患者に
振り回された連休だった。こんど脱走したら二度と診ない、
と釘をさしたので、今のところは大人しく
IVHカテーテルと尿バルーン、マーゲンチューブを入れている。
今週が山だろう。