フェルメール〜画家のアトリエ

フェルメールにはまっている。

先日の東京行きでは会は二の次、この絵の鑑賞がメインだった。
フェルメールは現存する作品が30点位しか残っていず
(29点という節も。贋作の真偽がはっきりしない作品があり説がまちまち)
また幾多の盗難事件で、時を経てますます評価が高まっている画家である。

今回は最高傑作といわれる「画家のアトリエ」が見られたのだ。
フェルメールが最後まで手元に置いていたお気に入りの作品で
ウィーン美術史美術館の至宝、めったに他国に貸し出されない絵である。
この絵が日本にきたことは歴史的な事件といえるらしい。


日曜日に上野の東京都美術館に行った。
1−2時間待ちを覚悟していたが入館はスムーズだった。
フェルメール以外の16−17世紀のオランダフランドルの画家
レンブラント、レーベンスなど)の作品も素晴らしかったが、
やはり圧巻は展示の最後にあった「画家のアトリエ」。
ここはとびきり人だかりだった。

お洒落な服に身を包み後ろ向きにキャンバスに向かう画家、
おそらくフェルメール自身だろうか、
そして月桂冠をかぶり右手にトランペットと左手に書物を手にした女性は
「歴史」をつかさどるミューズ、クリオであろうか。
気品に満ちた表情の女性のは画家に霊感を与える存在なのでしょうか。
シャンデリアのきらめき、地図の精緻さ、そして誇張された遠近法?
(この時代の特別な書き方があったはず。ある点を機軸にしてそこから
他の物体の位置をきめたという・・カメラオブスキュアだったかな。)
で計算された地図やタイルや机の位置、モデルの横にさす光の書き方。
フェルメールは物ではなく光を描こうとしたといわれている。)
フェルメールの絵は「静謐」と形容されるが
日常の雑多な光景を清澄で静謐な空間に仕上げ、
1編の詩のような寓意性を秘めた絵に私はすっかり魅せられてしまった。
出た所のグッズショップでは封筒や葉書などが飛ぶように売れていた。
横の壁にはフェルメールの絵のレプリカがかけられていた。
普段から美術への興味は少ないのに、購入を即決。
紙とキャンバスへのプリントの2種類があったが、
さすがに二つ並べるとキャンバスと紙は迫力が全然違う。
キャンバスは10万、7万、5万の3種類(大きさにより差がある)。
私は中間の物を予約した。(紙は3万から)
庶民にはちょっとお高いお値段だが、得られる癒し効果は
お金ではあがなえないものと思っておこう。
オランダの美術館が作成し7月末にお届けとなるそうである。
自宅にフェルメールが来るなんて・・・すごくわくわくしている。