ラパロへの信用。

昨日NHKで慈恵医大附属青戸病院の泌尿器科の医療問題の
特集があった。
事故はどうしておこったか、どこかで歯止めはできなかったか、
起こった後での病院の体質は改善されたのか、いろいろ考えさせられた。

非常に不十分なムンテラであったようなこと。
しかも同意書もとってなかったこと。
経験のないオペなのに、指導医もついていなかったこと。
それを許可した泌尿器のトップの存在(何故この人は出てこなかった?)。
何度も開腹のチャンスがあったのに踏み切れなかったこと。
執刀医や主治医以外のアドバイスが受けられない体質であったようなこと。
防波堤はあったはずなのに・・・。
この事件でのラパロ手術への信頼失墜は大きく、
かつての札幌医大の心臓移植に匹敵するほどの影響があったのではないか。
ラパロしている医者にとっては迷惑なことだったろう。

何故この事件が事件として認識されたのかについては
内部告発があったためではないかと思われる。
おそらくこの1件だけではなく、以前から周囲から見ても
おかしい治療内容が存在していたのではないだろうか?
真摯に医療に取り組んでいれば、告発されないだろう。
上層部の派閥抗争があったという推測をする人もいる。

(また噂では当事者は某大学病院教授や某有名病院のご子息だったとか
言われているが、医療関係の子供が優遇されているのは多くの
医局であることだろうと思う。全く医療関係とは縁のない者には
腹立たしいことだけど。友人の医局でも教授のご子息が
田舎の病院勤務をせず、市中の大きい病院ばかり行かせるために、
同期の医者は大変迷惑していると言っていた。
ご子息自身というより、こういう気遣いをする周囲が問題なのだけど。
もちろん偉大な親を持っていても謙虚で優秀な人は多い。
でも誰か1人でも事件を起こせばみなが色メガネで見られてしまうのは
いたしかたない・・・。)
↑の一文はよけいでした。

いかに人事が一新したとしてもあえて青戸病院で泌尿器のラパロを
希望する人がいるのには驚いた。
まさかこの事件を知らなかったはずはないだろうが・・・・。

このようなずさんな医療事故を起こされるのは
本当に迷惑なことです。