ドクターコトー診療所。

やっとコトー診療所の4巻までのビデオを見終えた。
医療ミス事件(といっても責任はコトーにあるとはいえないのだが)を
どう収めるのかと思っていたが、あのような逆転劇があるとは。

このドラマはやはり素晴らしいと思う。
つっこみ所は多々あるが、白い巨塔とは違って
暖かに見過ごすことができたのは、医療の原点、
医者はこうあってほしいという理想像を
素直に追求しているからなのだろうと思う。

このドラマを見て僻地の診療に憧れる若者がいることだろう。
その気持ちはとても大切で尊いものだ。
でも現実の医療を知ってしまうと、理想の姿を求め続けることが
どれほど困難であるかも知ってしまう。
理想と現実のギャップの大きさに愕然としてしまう。
コトー先生ほど暖かなハートを持ち、謙虚でありながら
抜群の腕と診断能力を兼ね備え、
自分の生活の全てを医療に捧げることを持続できる医者は
(医者人口の多い都市部であっても)はたしてどれほどいるだろう。

私は手技的にも内科的なことしかできないし、
自分の時間をなくすこともできない。
コトー失格である。
でも、心の片隅には、コトー先生のような医療を目指すという気持ちを
(・・ほんのひとかけらかもしれないけれど)
いつも忘れないようにしたいと思うのです。