期待はずれ、日本版ER。

救命病棟24時も4回の放送が終わった。始まりはまずまずだったのに、だんだんこの番組がこれまでと異質な内容になってきている。日本版ERと期待して見るべきではないようだ。ドラマの某掲示板でも「イメージが違いすぎる、このままではこの番組自体がこのシーズンで終了してしまうのではないか」という意見で沸いていた。渋い仲村トオルもお笑いキャラにされてしまうのかしら。そう思うと、アメリカのERが現在11シーズンまで続いているのはとんでもなく凄いことだ。(もっともERもグリーン先生がいなくなってから暗くて・・見た後重く沈んだ気持ちになるので最近はみていないけど)アメリカと日本の医療システムが違うこともドラマ作りに影響するのかもしれない。病院から帰ってきた夫が救命24時を10分くらいみて、なんだかんだと突っ込みを入れていたので、「軽〜いノリでみる番組みたいだよ」と言っておいた。

ところで、人の当直を自ら進んで交替させてもらった頃が嘘のように、最近は当直が嫌で嫌でたまらない。特に内科系以外の患者さんがくるのがうっとおしい。専門外の患者さんが来てまずい対応をしようものならと思うと・・・・・。

田舎の病院にいた頃はそこしか病院がなかったからどんな患者さんでも来るもの拒まずで診ていたが、今の勤務先は周りに(車で10分以内に)大きな病院が点在している。あらかじめ患者さんに「今日はどこの病院に何科の医者が当直しているか」を知らせるシステムがあれば患者さんにしても専門的に診てもらえていいのにと思う。開業医の輪番制のようにできれば一番いいのだが、医者の数はいても病院が多すぎて現実的には不可能だ。

私は、結構浪花節的な初期医学教育を受けてきた世代だと思うけど、医者のQOMLをもっと重視しようという時代の流れに影響されてきている。そしてこれからはQOML重視の時代に育った世代が増えていくことになる。これまで医療従事者の奉仕の精神におんぶしてきた医療制度では、いつの日か立ち行かなくなる時がくるのだろう。その時代が私が現役の時にくるのか、あるいは病院に患者としてお世話になるころにくるのか読めないが、想像すると恐ろしい。