遅かったインフルエンザ流行の到来。

今年はインフルエンザの流行が遅かったが、先週あたりから爆発的に患者さんが増えている。感覚的に8対2でB型が中心。A型の流行を飛びこえていきなりB型に突入した感じだ。こんなに世間で流行しているのに、病院職員の間では現時点でインフルエンザ罹患者はゼロ。昨年、全員にワクチン接種をしたのが効いているのだろうか?(一昨年に多数の職員が罹患して大混乱になった教訓から、今年は強制接種となった。のんびりしている勤務先の病院にしては珍しく対応が早かった。)自分の患者でもワクチンを使用したのに発症した人は現在わずかに一人にとどまっている。今年のワクチンは「当たり」だったのかもしれない。

まだ自覚症状がでていない、花粉症絡みの患者さんも増えている。昨年からMRさんが盛んに、「17年度は例年をはるかに超える花粉飛散がある、弊社の製品を是非よろしく」と言っていたが、最近はテレビ・新聞でも花粉量の増大予報がしきりに報道されている。そのためだろう、予防投与を希望する人がびくりするほど多い。メディアの力って本当に、大きい。さて花粉予想も当たりになるのだろうか?

おそれていたSARSの発生が依然としておこっていない。これは嬉しい誤算で、SARSへの心構えが緩んでしまっているが、まだ油断はできないはず。気を引き締めねば。

大阪の小学校で、また悲惨な事件が起こってしまった。侵入者を規制せよという意見もあるが、卒業生が母校に訪れるのは防ぎようがないのでは?殺害された教師は不審に思ってグランドに連れ出そうとしていたらしいことも分かってきた。(皆に慕われた素敵な教師だった被害者のことがとてもとても残念。ご冥福をお祈り致します。)
いつも思うのだが、児童が引きこもりした時点で家族が何とかできなかったのだろうか。地域社会や学校教育に責任を求める意見もあるが、家庭の責任を問う声がなぜ少ないのだろう?
加害者の動機を追及することが重要視されているが、殺傷事件を起こす人は(きつい言い方ですが)多かれ少なかれ「まとも」ではない人たちだ。動機よりも再犯を防ぐこと、被害者を保護することがより重要だと思う。
この加害者が「責任能力なし」で罪を問われず、野に放たれることにならないか不安だ。お店においても学校においても、もちろん病院でも、いついかなる時でもどこにでも「危険」が潜んでいるという恐ろしい時代になってしまった。