皮肉。

生活習慣病は内科学会でのトピックスだった。従来から言われている成人病と質は同じで新しい事柄ではないように思うが、細かな脂質代謝や脂肪のつき方での病態の相違が明らかにされたことが学会で強調されていたように感じた。尤も学会会長がその分野のご専門だったことも大いに影響していたのかもしれない。私は専門ではないのでよく知らないけど。
さて、学会から軽食サービスがあったが、中身はマクドナルドだったそうだ。私も12時配布予定と聞いたので、12時10分に配布場に行ったらすでに終了だった。皆凄い勢いで取りに行ったのかしら?でも生活習慣病の講演を聞きながらマクドナルドを食べるというのも皮肉なものだ。

内科学会だけではなく糖尿病学会でもお昼はマクドナルドだったそうだ。うーん、これってどうなんだろう?

幻覚

幻覚

渡辺淳一作品にはまった時期がある医療関係者は、結構いると思う。「阿寒に果つ」、「花埋み」、「白き狩人」・・・・など初期の作品は独特の世界をかもし出す粒ぞろいの名作だったと思う。特に「花埋み」によって私は医者という道を心ざし始めたようにすら思っている。
なのにこの数年、いやもっと前から渡辺作品にはがっかりしっぱなしだ。人気作だと聞いて読んでみた「幻覚」も何の感動も残らない駄作だった。しかもゴールデンウイーク特集号の週間新潮のコラムではとんでもないことを書かれていた。洞察力の優れた作家のコラムとは思えない。驚愕したといってもいいくらいがっかり。どうなってしまったんだろう、渡辺先生・・・。かつて熱狂的なファンだった私にはとっても悔しいです、渡辺先生の変貌が。
今、何してる? (朝日文庫)

今、何してる? (朝日文庫)

平成16年上半期の直木賞を受賞した方だが、この作者の本は1冊も読んでいない。入門編という気持ちでエッセイを読んでみたが、初期の(最近はいまいち、いまに)林真理子さんほどのインパクトはないなあ。美人作家というてんも評価に影響したのかしら?