ナート。

ニートではない。ナート(縫合)の話。
顔面のナートは極力避けてきた。特に若者や女性は形成外科でしてもらうようにしてきたので、顔のナートは全く自信がない。どの針と糸をどう使うか正直言ってわからない。

昨夜、入院患者の看護ケアの際に、唇が切れてずっと出血が続いていると朝の回診時に報告を受けた。(報告が遅い!たまに夜電話をすると申し訳ないと遠慮してくれるナースがいるのだ。それがよいのか悪いのかはケースバイケースだけど。)

裂傷は2センチに満たないものだが、確かにじわじわと出血しており、ガーゼがすぐに血に染まる。唇のナートは(恥ずかしいことに)一度もしたことがなかったが、80歳の認知症の男性患者だから、多少傷が残っても許してくれるだろうと思い、唇初ナートの練習をさせていただいた。糸はナイロンにしたが、あらまあ、通常の皮膚と同様のやり方で大丈夫なんだ〜。しっかり、きっちり止血した。ただし縛りの力をもう少しソフトにした方がよいのもわかった。Hさん、ありがとうございます。

実験台と言われればそのとおりかも知れないが、こういう実践的な練習もさせてもらわなくては技術は習得できない。でも、自分が患者だったら、ベテランの器用な先生に処置してもらいたいと思うだろうな。
ここがジレンマである。