なんと言ったらよいか。

■2005/12/09 (金)
女性医師バンクが発足するらしい。

医師不足の解消につなげようと厚生労働省は7日までに、育児などのため現場を離れた女性医師を登録し、パートタイムでの復帰を仲介する「女性医師バンク」を来年度設立する方針を固めた。数千人規模になる見通し。自治医療機関の医師を確保する人材紹介制度や地域の医師会によるドクターバンク制度はあるが、女性版は初めてという。
 厚労省によると、医師不足が指摘されるのは小児科や産科。医師全体に占める女性の割合は約16%だが、小児科医の約30%、若手の産科医の半数を占めるなど女性医師の役割が大きい。小児科の女性医師の調査では、退職や休職する理由を「育児」と答えた人が最も多く、子育てをしながら働ける環境の整備が急務となっている。
 医療現場を離れている女性医師は数千人とみられ、親の介護や夫の転勤といった家庭の事情で常勤できなくなりそうな医師や、勤務条件を理由に別の医療機関に移りたい医師も対象に含める方針。

役人が思いつきそうな案ではあるが、実現性はどうだろう?
現場を離れれば日々進歩する情報には取り残されることは確実だ。自分の場合も産休前後の臨床から離れたことがずっと響いてている、遅れを取り戻せないと感じてきた。医療情勢が厳しくなっている今、戻ってくるやる気のある女性医師がそう多いとは思えない。少なくとも私の周りで医者を辞めた、もしくは家庭を優先させてパートだけでている女性はモチベーションは高くない。勤務医の過酷な労働は改善されずに、パートや研修医ばかりが優遇されることになれば通常勤務をしている医師から確実に不満が出て、現場の士気は落ちるだろう。私も当直しなくていい、入院患者ももたなくていい、という勤務があれば喜んで行くかもしれない。
勤務医の待遇改善が先ではないかと思うのだけど。

いろいろな医療改革があるが、どうしてもネガティブに考えてしまう


■2005/12/09 (金)

医学の進歩が良いことばかりではないことすら感じる出来事。

生まれつき腸が機能しない重い病気で入院治療中だった少女(10カ月)が8日、米マイアミで多臓器同時移植を受けるため、両親らとともに成田空港を出発した。 父親(35)がJリーグの鹿島アントラーズのサポーターだった関係から、チームやサポーターを中心に手術費用寄付の協力があり、必要な約1億3000万円が約2週間で集まったという。

2週間でこんなに募金が集まるのには驚きだが、この子の将来を考えるとはたして多臓器移植をすることがプラスなのか分からない気もする。移植後の拒絶反応は生涯続くことだろうし。あどけない笑顔の少女の写真を見ると「なんとかしてあげたい」とは思うけど。でもやはり海外での臓器移植には疑問が残る。自分でも冷めた奴だと思うが、移植に行けてよかったと手放しで喜んでいいのだろうか?

もう一つ。絵に描いた餅、机上の空論になりはしないか? と危ぶまれることが。

女性医師バンクが発足するらしい。

医師不足の解消につなげようと厚生労働省は7日までに、育児などのため現場を離れた女性医師を登録し、パートタイムでの復帰を仲介する「女性医師バンク」を来年度設立する方針を固めた。数千人規模になる見通し。自治医療機関の医師を確保する人材紹介制度や地域の医師会によるドクターバンク制度はあるが、女性版は初めてという。
 厚労省によると、医師不足が指摘されるのは小児科や産科。医師全体に占める女性の割合は約16%だが、小児科医の約30%、若手の産科医の半数を占めるなど女性医師の役割が大きい。小児科の女性医師の調査では、退職や休職する理由を「育児」と答えた人が最も多く、子育てをしながら働ける環境の整備が急務となっている。
 医療現場を離れている女性医師は数千人とみられ、親の介護や夫の転勤といった家庭の事情で常勤できなくなりそうな医師や、勤務条件を理由に別の医療機関に移りたい医師も対象に含める方針。

役人が思いつきそうな案ではあるが、実現性はどうだろう?
現場を離れれば日々進歩する情報には取り残されることは確実だ。自分の場合も産休前後の臨床から離れたことがずっと響いてている、遅れを取り戻せないと感じてきた。医療情勢が厳しくなっている今、戻ってくるやる気のある女性医師がそう多いとは思えない。少なくとも私の周りで医者を辞めた、もしくは家庭を優先させてパートだけでている女性はモチベーションは高くない。勤務医の過酷な労働は改善されずに、パートや研修医ばかりが優遇されることになれば通常勤務をしている医師から確実に不満が出て、現場の士気は落ちるだろう。私も当直しなくていい、入院患者ももたなくていい、という勤務があれば喜んで行くかもしれない。
勤務医の待遇改善が先ではないかと思うのだけど。

いろいろな医療改革があるが、どうしてもネガティブに考えてしまう。