崩壊はスピードを増している。

■2006/03/23 (木)
4月の改悪に向けての第二回対策会議が医局で行われた。事務長・院長・看護部長と病院のトップも顔をそろえたが、相変わらず危機感が感じられない。下々の医者は戦々恐々としているのに、幹部たちのこののんびり感は何なのだろう?危機感ナッシングだ。具体的な数字を出してこのままでは存続も危ういとはっきり示されているのに、絵に描いた餅のような改善策を提案。それも提案しただけでおまいで、何のスローガンも激励もなく、締めの言葉もなく淡々と終了した。

改善策として出されたのは絶対実現不可能案であると思う。たとえば・・・在院日数を現在よりワンランクアップするというのだが、そうそう患者数のアップは見込めないし、空床が増えることだろう。第一ただでさえ不足しているナースの増員は無理だろう。しかし、同じ事をしても条件が違えば診療報酬が上がるという制度自体がおかしいと思う。これまで役人が決めてきた報酬制度に大人しく従っていたが、考えてみると医学を知らない人・臨床の現場を知らない人が決めたことに明確な異議を唱えてこなかったことが、今の医療の現場の大混乱の遠因だったのではないかと思う。

医療が崩壊せねばこの暗黒から抜け出せないといわれてきたが、その崩壊のスピードは恐ろしく増してきている。