勤務の違い。

レイクサイド (文春文庫)

レイクサイド (文春文庫)

東野作品にしてはやや異質。いつもの感動はなかったです。


■2006/04/06 (木)

他県の中心病院から私の勤務先に転勤になった先生、早速勤務の違いにショックを受けているようだ。当直明けも通常勤務?(そうでない方がまだまだ多数)、夜間に検査技師もレントゲン技師もいない?たった一人で救急対応?(救急部があって、その先生が患者を振り分けていたそうだ、なんと羨ましい!)時間外が出ない?・・・・などなど。

そういえば私も今の勤務先に来たときは、一昔前の病院に来たような、デジャブをみるような感じで、毎日文句を言っていたものだった。住めば都というか、今では「仕方ないさ、この環境でやれるだけやるさ」と、諦めの境地に達してしまった。文句も封印してしまった今、こうやって新しく来た先生の意見がとても新鮮だ。

病院のスタッフ、事務・検査部門・看護部門の人たちはこの病院しか知らないことがほとんどなので、他との違いがわからないのだろうが、転々と勤務する医者の目からは、各病院の良いところ・悪いところが明白だ。でも下っ端が何をいっても病院の体制は代わらないので、物を言わなくなる→病院の機能の停滞→そのうちに医者は辞めていく、が延々と続き、あの病院は良いとか悪いとかいう評価が医者の間で定着するのだ。どの病院でも同じレベルの医療をするには医者だけではなく、周りの環境も必須。周りが代わらなければ到底病院の差は縮まらない。