日本テレビ報道番組。

2006/09/24 (日)

フジテレビでは日本GPに向けて、F1の特別番組を組んでいる。選手は鈴鹿二十周年記念、今日はホンダの歩みだ。しかし見たい気持ちを押さえて、今日は日本テレビを視聴。支える会から、興味深い報道があると効いていたからだ。

消える産科医というタイトルで始まった番組は、地方の中規模病院での産婦人科医の過酷な勤務と、わびしく僅かな日常生活を生々しく、冷静に報道していた。福島の事件と、尾鷲の高額勤務医のこともからめて、短い時間だったが濃い内容だった。特にどちらにも肩入れしない中立な報道は好感が持てた。(もっと過激に医療スタッフの立場を鮮明にしてもらいたいのが本音だが、このくらい静かに淡々と報道するのが、真っ当なメディアのあり方だろう)
一生懸命働いている5年目の研修医の先生が、なぜ産科になったか聞かれたときに、「情報収集力が足りなくて、陽の部分だけをみていた、負の部分を知っていたらならなかった・・・」とつぶやく姿、上司の先生が深夜ガランとしたアパートで、インスタントラーメンをすすりながら、こんな姿をナースに見せたくないな、と笑っていた場面が印象的だった。

福島の事件すら、まだ立件を模索されている現実が横たわっているのに、産科が好きで危険性を覚悟しつつ今でも第一線で頑張っている産科の先生たちは眩しすぎて、私にはかける言葉がない。

問題点と対策は多くの臨床医にはわかっているのに、ただただ傍観せざるを得ないというむなしさと悔しさで、なかなか寝付けなかった。

追記
9月25日。話題になっていた江別市民病院の内科医総退陣に住民の怒りの声というヤフーのトップニュースを読んだ。裏事情を噂に聞いているので、今から騒いでもどうにもならないだろうと、住民に同情するのみ。内科常勤医が消えたら病院としてやっていけないだろう。舞鶴の二の舞か?