予想通りの展開。はぁ。

■2006/12/14 (木)
フジテレビの医療バラエティは予想通りの展開だった。出演者をみた時点であきらめたし、きっと気分が悪くなることを確信した。しかし世間一般の人はこのような番組をみているのだということを知っていかねばならないと悲壮な決意で視聴。たかが一番組に悲壮になることもないはずだが、本当にこの手の番組から受ける心の傷は大きいのだ。

冒頭は歯科医の話。歯科と医学部とは似て非なる分野であるので評価ができず、比較的静かな気持ちで見たが、産婦人科コーナーは酷いものだった。医者が自分の休みを取りたいがために、無理やり薬を使って分娩時間コントロールをしているということから始まり、顔を隠した、白衣姿の医師とおぼしき人物が横柄な態度で、お産なんか簡単なものさ・・・・などなど、繭を潜めるような暴露話をする。台詞をあたえられた役者が演じているのだろう。今時、こんな医者いないって。ましてテレビで能天気な意見を述べられるような余裕のある産婦人科医がいたらお目にかかりたいものだ。

その次に登場した循環器の女医役の人物、はメガネをかけて、足を組んで、高ビーな話し振りをする、脚本化が頭の中で高慢ちきな女医というイメージを精一杯膨らませた、ありえな〜〜〜〜い女医が、自信満々で心臓カテ処置をおこない失敗するも失敗を認めないというものだった。今時リスクの説明をしないで心カテをするわけがない。そしていつも登場するN医師がこの女医の専門家の立場で糾弾。N医師のことは良い話、悪い話を聞くが、実際はどうなのか自分の目で確かめていないので評価は控える。しかし、あまりに患者側に立ちすぎて、少なくとも今の危機的医療に一層拍車をかけているのは間違いない。

2時間番組だったが、私には1時間が我慢の限界だった。見ている時間帯に、今のメスメディアがきちんと検証しないで医療サイドばかりを悪くいうので、最近の患者さんは結果が悪いと、ミスがあったに違いない、何か隠しているに違いないという先入観をもってしまうことが多く困っている。と述べた医師がいたが意見は黙殺された。あまりに公平さをかく番組の作り方に勢いよくテレビを消した。
あとでM3を読むと残りの時間も酷いものだったらしい。

今、タウンミーティングのやらせが話題になっているが、こういった世間に誤解を与え、医療現場を混乱させるようなやらせ番組も大きな問題だと思う。