内科学会総会の勇者。

natsuki8212007-04-05

■2007/04/05 (木)
4月3日から5日まで大阪で内科学会があった。
学会参加にあたり、この際患者の整理も一挙にしようとオーバーワークになってしまった。日記もさぼってしまった。

内科学会は、あまり専門性を問うという趣旨ではなく、トレンディーな事柄を広く浅く学ぶチャンスだと理解している。今回は朝から最後までしっかり聞いてきた。途中、船をこぐ講演の時間もあったが八割がた網羅できたと思う。

演者は各大学の教授やその道の第一人者であるが、講演のうまい下手はあるものだ。立て板に水のように話しても、理論だけで現場の汗の重みのない講演(前回の黒川先生のように)は私は苦手。また専門の中では価値が高くても、一般内科に理解不能の講演も苦手だ。でも3日間の学会で得るところは大きく、後ほど学会で得たポイントをまとめてみたい。

中日のお昼に総会がある。理事の承認や脱退者や規則の変更などの総会だ。初めて参加したが、決められた事項に反対することなく終わることは間違いない形式的な会であると理解していたが、その通りで、滞りなく終わるその瞬間に勇者が現れた。

聞き漏らしたのだが、自己紹介された上で、このような機会でもないと一般会員が学会のトップの方のご意見を聞けないのであえてお聞きしたい点があると、フロアから質問されたのだ。あの広い国際会館の大ホールで、お歴々を前にして!
(大雑把に言うと)昨今の国民からの医療レベルの過剰な期待、マスコミからの時には捏造とも思えるバッシング、更には理解しがたいレベルの医療訴訟などについて、日本最大の学会である、内科学科としての意見はどうであるのか、また学会からのコメントの発表はないのかを質問された。
私はフロアの片隅で拍手喝さいを送りたかったが、閑散としたフロアは静かなままだった。(がっかり)
対する理事たちは、自分たちもそのことを十分任認識している、しかし学会のテーマにするには時間がなかったこと、学会の内容は極めて多岐にわたるので、テーマに入れる余裕がなかった。続く日本医学会総会で幾分取り上げられているので参考にして欲しい、もっとも医学会と内科学会は別であり言い訳にならないことは承知している。今後、理事会でも更に話し合い、何らかの対応を取りたいと思っていると、かなり時間をかけて真摯に回答された。
残念ながら、マスコミへの対応や一般国民へのメッセージには全く触れていなかったし、具体的に今どういう見解を持っているのかも示されなかった。玉虫色の体のいい逃げ口上だったのか否か、今後の学会の動向を見守りたい。

ああ、でもどなただったんだろう?あの勇者は!
彼の質問が今学会での私が受けた最大の衝撃だったことは間違いない。

勇者→英雄といえば、やっぱりセナ。ということで今日の一枚はマクラーレン時代のセナから。